総合型選抜の面接でよく聞かれる質問と、答え方の軸
総合型選抜の面接が不安で、想定問答集を作って丸暗記しようとしていませんか。実は、面接で崩れる受験生の多くは、準備不足ではなく暗記のしすぎで崩れます。この記事では、よく聞かれる質問を4つの型に整理した上で、暗記に頼らずどんな質問にも自分の言葉で返せるようになる、答え方の軸の作り方を解説します。
- 面接の質問は、志望動機系・自分自身系・書類の深掘り系・時事、学問系の4種類に分類できる
- どの質問も結局、書類に書いたことは本当にあなたの言葉か、を確かめている
- 想定問答の暗記より、3つの軸(原体験・問題意識・将来像)を自分の言葉で持つ方が崩れない
面接は、書類の答え合わせの場
まず前提の整理から。総合型選抜の面接は、あなたという人間をゼロから評価する場ではありません。提出した志望理由書や活動報告書に書かれていることが、本当にあなた自身の経験と言葉なのかを確かめる場です。
だから面接対策は、書類と切り離しては成立しません。書類に書いたことを、書いた本人として自然に語れるか。面接官が知りたいのは、突き詰めればこれだけです。逆に言えば、書類を自分の頭で考えて書いた人にとって、面接は怖い場ではありません。
よく聞かれる質問は、4つの型に分類できる
| 型 | 質問の例 | 見られていること |
|---|---|---|
| ① 志望動機系 | なぜこの大学・学部を志望したのですか/本学で何を学びたいですか | 書類との一貫性。その場で言葉が変わらないか |
| ② 自分自身系 | 高校生活で一番力を入れたことは/あなたの長所と短所は | 自己理解の深さ。エピソードの具体性 |
| ③ 書類の深掘り系 | その活動で一番苦労したことは/なぜそのとき、その選択をしたのですか | 経験が本物か。掘られたとき話が具体的になるか、抽象的になるか |
| ④ 時事・学問系 | 最近気になったニュースは/この分野の◯◯についてどう考えますか | 志望分野への関心が日常に根づいているか |
ここで重要なのは、②も③も④も、結局は①の裏付けを取るための質問だということです。長所を聞くのは、その長所が志望分野とつながっているかを見るため。ニュースを聞くのは、学びたいと書いた分野に本当に日頃から関心を持っているかを見るためです。バラバラの質問に見えて、全部が一つのことを確かめています。
暗記型の対策が、二問目で崩れる理由
想定問答集を100問作って answers を丸暗記する。この対策は、一問目までは機能します。崩れるのは二問目です。面接官は用意された答えを聞いたら、必ずもう一歩踏み込みます。具体的には? なぜ? 他には? この深掘りは意地悪ではなく、用意した言葉の下に本人の考えがあるかを確かめる、面接として当然の手続きです。
暗記した答えの下に自分の考えがない場合、二問目の答えは急に抽象的になります。書類は具体的なのに、口頭になると急にぼんやりする。このギャップは、面接官の側からは驚くほどはっきり見えます。
暗記の代わりに、3つの軸を作る
100問の答えを覚える代わりに、次の3つを自分の言葉で、それぞれ1分程度で語れるようにしてください。
面接で聞かれるほぼすべての質問は、この3つの軸のどれかに接続して答えられます。長所を聞かれたら、原体験のエピソードの中で発揮された強みを話せばいい。気になるニュースを聞かれたら、問題意識の軸に関係する話題を選べばいい。軸があれば、初めて聞かれる質問にも、その場で自分の言葉を組み立てられます。これは志望理由書の構成とまったく同じ構造です。書類と面接の対策が別物ではない、というのはこういう意味です。
答え方で気をつけたい、よくあるつまずき
| つまずき | どうするか |
|---|---|
| NG結論までが長い | OK結論から話し、理由とエピソードを続ける。1回の答えは長くても1分以内を目安に |
| NG知らない質問に無理に答える | OK勉強不足で分かりませんが、と正直に認めた上で、関連して考えていることを話す。取り繕う方が減点される |
| NG敬語を完璧にしようとして固まる | OK多少の言葉の乱れより、自分の言葉で考えて話している方が評価される。丁寧に話そうとする姿勢があれば十分 |
練習は、本番と同じ相手ではできない
最後に実務的な話を。面接練習の相手は、自分の書類を読んだ上で深掘りの質問をしてくれる人が理想です。家族や友達との練習は話す度胸をつけるには有効ですが、どこを掘られると弱いかは、指導経験のある第三者でないと見つけにくい部分です。学校の先生、塾の指導者など、書類とセットで面接を見てくれる相手を早めに確保しておいてください。