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総合型選抜の基礎

総合型選抜に塾は必要?塾の選び方と費用相場【保護者向け】

お子さんが総合型選抜に挑戦したいと言い出したとき、保護者の方が最初に悩むのが、塾に通わせるべきか、費用はいくらかかるのか、という問題だと思います。この記事では、塾業界の人間としてのポジショントークをできるだけ排して、塾なしで戦える条件、費用の相場と落とし穴、そして塾を選ぶ場合の判断基準を、順番に整理します。

この記事の要点
  • 塾なしでも合格は可能。鍵は、書類を何度も添削してくれる第三者を身近に確保できるか
  • 費用相場の目安は、オンライン専門塾で年間20万〜50万円、通学型専門塾で50万〜100万円超
  • 見かけの月謝より、添削が回数無制限か・講習が別料金かで総額は大きく変わる

まず正直な話。塾なしでも合格する人はいる

塾を運営している立場でこれを書くのは変かもしれませんが、事実なので先に伝えます。総合型選抜は、塾に通わなくても合格できます。実際、学校の先生のサポートだけで合格する受験生は毎年たくさんいます。

ただし条件があります。総合型選抜の書類は、書いては直すの往復で仕上がるものなので、質の高いフィードバックを、十分な回数くれる第三者が身近にいることが前提になります。具体的には、次の条件が揃うなら、塾は必須ではありません。

  • 学校に総合型選抜の指導経験が豊富な先生がいて、継続的に添削を頼める
  • 本人が自分でスケジュールを立てて、締切から逆算して動ける
  • 志望校の出願条件・選考内容を、家庭で調べて整理できる

逆に、学校のサポートが手薄、本人が一人で進めるのが苦手、親子だと感情的になって進路の話ができない。こうした状況なら、外部のサポートを検討する価値があります。塾が必要かどうかは、お子さんの能力の問題ではなく、環境の問題です。

費用相場。タイプ別の目安

総合型選抜対策にかかる費用は、塾のタイプによって大きく変わります。各種の比較情報を横断すると、おおよその年間相場は次の通りです。

タイプ年間費用の目安特徴
大手予備校の総合型対策コース30万〜60万円程度一般選抜対策と並行しやすい。ただし総合型への特化度は塾により差がある
通学型の総合型選抜専門塾50万〜100万円超ノウハウが厚くサポートが手厚い傾向。その分高額になりやすい
オンラインの総合型選抜専門塾20万〜50万円程度通学型より価格が抑えめで、地方や海外からでも質の高い指導を受けられる

個別指導のコマ単価は1.5万〜2万円程度が相場で、入会金は1万〜3万円程度の塾が多いようです。高3から短期集中で始める場合は30万〜70万円程度に収まることもあれば、高1・高2から長期で通えば総額はそれ以上になります。いずれも目安であり、正確な金額は必ず各塾に確認してください。

見かけの月謝に隠れた、総額の落とし穴

費用の比較で一番注意してほしいのが、月謝の安さだけで判断しないことです。総合型選抜の対策費用には、見かけの料金の外側に膨らむポイントがいくつかあります。

1
添削が別料金かどうか
総合型選抜の対策は、面談の時間より書類添削の回数が命です。添削が面談時のみ、あるいは1通ごとに追加料金という体系だと、書類を練り込む時期に総額が跳ね上がります。回数無制限かどうかは、契約前に必ず確認すべき項目です。
2
講習・オプションの扱い
月謝とは別に、夏期講習や直前講座への参加が事実上必須になっている塾もあります。合格までにかかる総額で比較しないと、月謝が安い塾の方が高くついた、ということが起こります。
3
高額な一括払いには慎重に
業界の比較記事でも注意喚起されていますが、耳ざわりの良い宣伝文句とともに高額な授業料の一括払いを求める塾には慎重になってください。途中で合わなかった場合のリスクが大きすぎます。月謝制で、途中解約の条件が明記されている塾の方が安心です。
指導現場の視点
灯志舎が月謝制・入会金なし・添削無制限(スタンダードプラン以上)という料金体系にしているのは、まさにこの3つの落とし穴を、保護者として自分が嫌だと感じたからです。書類を何度練り直せるかが合否を分ける入試なのに、練り直すたびにお金がかかる仕組みは、指導の構造として矛盾していると考えています。もちろんこれは一つの考え方なので、他の塾を検討する際も、この観点で料金体系を見比べてみてください。

費用より大事な、塾選びの判断基準

相場を押さえた上で、最終的な決め手にしてほしいのは金額ではなく、次の観点です。

  • 担当が固定か、途中で変わるか 総合型選抜の指導は、本人の性格や考えの変遷を把握しているほど質が上がります。担当がころころ変わる体制だと、そのたびに一から説明し直すことになります
  • 合格実績の見せ方が誠実か 合格率の高さを大きく打ち出す塾は、その母数の定義(カリキュラム修了者のみを対象にしている等)を確認してください。そもそも、どんな塾であれ合格を保証することはできません
  • 無料相談・体験で、子ども本人が話せているか これが実は一番大事です。保護者と塾の相性ではなく、本人と指導者の相性で決まる世界です。相談の場で本人の口数が増える塾は、指導が始まってからもうまくいくことが多いです
  • 強引な勧誘がないか その場での契約を迫る、不安を煽って即決させる。そういう営業をする塾は、入塾後の対応も推して知るべしです
指導現場の視点
無料相談で、うちの塾が合わないと感じたご家庭には、正直にそうお伝えして、学校のサポートで十分戦えそうならその旨を言うようにしています。遠回りに見えて、これが一番お互いのためだからです。塾選びの場では、遠慮なく複数の塾の無料相談を受けて、比較してください。比較されて困る塾は、比較されると分かる弱点がある塾です。

判断の手順。まとめ

整理すると、手順はこうなります。まず学校のサポート体制と本人のタイプを見て、塾なしで戦えるかを判断する。塾を検討するなら、月謝ではなく合格までの総額と添削の条件で比較する。最後は、無料相談で本人が話せるかどうかで決める。

総合型選抜という入試自体の仕組みがまだ曖昧な場合は、先に総合型選抜の全体像の記事を読んでいただくと、塾の説明を聞くときの解像度が変わると思います。準備の時期についてはいつから準備すべきかの記事にまとめています。

代表講師 川崎
灯志舎 代表講師
川崎

総合型選抜の個別指導に携わりながら、将来のありたい姿から逆算する「ライフ・ナビゲーション」を軸に指導しています。

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