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オープンキャンパスで何を見る?総合型選抜につなげる歩き方

夏はオープンキャンパスの季節です。せっかく行くなら、楽しかったで終わらせずに、総合型選抜の武器になる情報を持ち帰りたいところ。実は、志望理由書のその大学でなければならない理由の多くは、現地でしか手に入りません。この記事では、オープンキャンパスで見るべきポイント、質問の仕方、そして一番大事な、帰ってからのメモの残し方を解説します。

この記事の要点
  • パンフレットやサイトで分かることを、現地で確認するのは時間の無駄。現地でしか得られない情報を取りに行く
  • 見るべきは、模擬授業・教員・在学生・施設・そして自分の違和感の5つ
  • 帰りの電車でメモを残す。この記録が、志望理由書のその大学でなければならない理由の素材になる

パンフレットで分かることは、見に行かない

オープンキャンパスでやりがちな失敗は、学部の説明を聞いて、キャンパスを一周して、パンフレットをもらって帰ることです。それらの情報は、家でウェブサイトを見れば手に入ります。往復の時間と交通費をかけて行く価値があるのは、現地でしか得られない情報だけです。

総合型選抜の視点で言えば、志望理由書には、その大学でなければならない理由を具体的に書く必要があります。パンフレットの言葉を写した志望理由は、他の受験生と同じ言葉になります。自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分が感じたことだけが、あなたにしか書けない一文の材料になる。オープンキャンパスは、その材料の採集に行く場です。

見るべき5つのポイント

1
模擬授業。内容より、自分の反応を観察する
面白かったかどうかだけでなく、どこで身を乗り出して、どこで退屈したかを覚えておきます。その反応が、この分野が本当に自分に合うかの、いちばん正直なデータです。
2
教員。研究の話を直接聞く
個別相談ブースに教員がいたら、先生のご研究について聞かせてください、と話しかけてみてください。志望学部の教員の研究テーマを本人の言葉で聞いた経験は、書類でも面接でも、リサーチの深さの証明として効きます。
3
在学生。パンフレットに載らない本音を聞く
学生スタッフには、この学部に入って意外だったことは何ですか、と聞くのがおすすめです。良い話は向こうから来るので、こちらからはギャップを聞く。入学後のミスマッチを防ぐ、一番安い保険です。
4
施設。自分が使う場所を具体的に見る
図書館、実験室、実習設備。4年間自分が通う場所として見ると、視点が変わります。志望理由書で施設に言及するなら、見た上で書いた一文と、サイトで調べた一文では、具体性がまるで違います。
5
違和感。思っていたのと違う、を大事に拾う
期待と違った部分こそ、持ち帰る価値のある情報です。違和感が大きければ志望を考え直すサインですし、違和感を越えてなお行きたいなら、その理由があなたの志望動機の核心です。
指導現場の視点
面談で志望動機を掘っていくと、オープンキャンパスで在学生に聞いた一言や、模擬授業で感じた高揚が転機だった、という生徒が本当に多いです。興味は、机の上で考えて生まれるものではなく、現場との接触で点火するものなのだと思います。だから、志望が固まっていない高1・高2にこそ行ってほしい。高1・高2の準備の記事でも書いた通り、早い時期の違和感は、選び直す時間があるうちに出会える宝物です。

質問は、事前に3つ用意していく

現地で質問を思いつくのは、意外と難しいものです。事前に3つだけ用意していってください。ポイントは、調べれば分かることを聞かないこと。おすすめの型を挙げます。

この学部で一番人気のあるゼミ・研究室は何ですか? その理由は?
入学して意外だったこと、期待と違ったことはありますか?(在学生向け)
◯◯に興味があるのですが、この学部だとどんな学び方ができますか?
1年生の時間割は、実際どんな感じですか?
先生の研究テーマについて、高校生向けに教えていただけますか?(教員向け)
大学によっては、総合型選抜の出願にあたってオープンキャンパスや説明会への参加を要件・推奨とする場合があります。志望候補の大学は、募集要項でこの点も確認しておいてください。参加が証明になる場合は、受付での記録やスタンプを忘れずに。出願要件の全体像は総合型選抜の基礎の記事で確認できます。

一番大事なのは、帰りの電車の10分

オープンキャンパスの記憶は、驚くほど早く薄れます。1週間後には、楽しかったという感想しか残っていません。だから、帰りの電車でスマホのメモに10分だけ書いてください。項目は3つで十分です。

  • 心が動いた瞬間 誰の、どんな言葉や場面で、何を感じたか
  • 違和感 思っていたのと違った点。ネガティブな気づきほど正直に
  • 固有名詞 聞いた教員の名前、ゼミ名、プログラム名、施設名

このメモが、数か月後に志望理由書を書くときの一次資料になります。オープンキャンパスで◯◯教授の△△というお話を伺い、という一文が書ける受験生と、貴学の魅力的な教育環境に、としか書けない受験生の差は、才能ではなく、帰りの電車の10分の差です。

指導現場の視点
複数の大学を見に行く場合は、同じ3項目でメモを揃えておくと、あとで比較ができます。志望校を最終決定する段階で、各校の心が動いた瞬間を並べて読み返すと、自分がどの大学に一番反応していたかが客観的に見えてくる。志望校選びの最後の決め手は、偏差値でも知名度でもなく、この自分の反応の記録であってほしいと思っています。
代表講師 川崎
灯志舎 代表講師
川崎

総合型選抜の個別指導に携わりながら、将来のありたい姿から逆算する「ライフ・ナビゲーション」を軸に指導しています。

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