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総合型選抜の基礎

総合型選抜に受かる人・落ちる人の特徴|合否を分ける5つの差

総合型選抜に受かるのはどんな人ですか。よく聞かれる質問ですが、答えは、特別な実績を持つ人でも、文章がうまい人でもありません。合否を分ける差は、もっと地味なところにあります。この記事では、指導の現場で繰り返し見えてきた、受かる人に共通する5つの特徴と、逆に落ちる人が陥りがちなパターンを、率直に書きます。

この記事の要点
  • 合否を分けるのは実績の華やかさではなく、経験と志望を一本の線でつなげる力
  • 受かる人に共通するのは、早く動く・自分の言葉で書く・直しを歓迎する、という行動の習慣
  • 落ちるパターンの多くは、能力ではなく、着手の遅れと借り物の言葉から生まれる

先に誤解を解く。実績の派手さでは決まらない

全国大会レベルの実績がないと総合型選抜は無理、という思い込みは根強くあります。実際には、華やかな実績を持ちながら不合格になる受験生も、日常の中の小さな経験を深く掘って合格する受験生もいます。大学が見ているのは実績の絶対値ではなく、経験・問題意識・志望・将来が一本の線でつながっているかだからです。この前提は志望理由書の記事で詳しく書きました。その上で、線をつなげられる人とつなげられない人の差はどこにあるのか。行動レベルで見ていきます。

受かる人に共通する、5つの特徴

1
動き出しが早い
才能の話ではなく、物理の話です。書類は書いては直すの往復回数で仕上がるので、早く始めた人は単純に往復の回数を多く確保できます。準備時期の記事で書いた通り、高3春スタートでも戦えますが、余裕の差は最後まで効きます。
2
自分の言葉で書く。うまく書こうとしない
受かる書類は、必ずしも名文ではありません。むしろ多少ぎこちなくても、細部が具体的で、本人の思考の跡が見える文章です。借り物の美しい言葉より、自分の拙い言葉。この選択ができる人は、面接でも崩れません。
3
直されることを歓迎する
添削で赤字が入ったとき、落ち込んで止まる人と、直せる箇所が見つかったと前に進む人がいます。伸びるのは圧倒的に後者です。書類は自分の分身ではなく、育てる作品。この距離感を持てる人は、往復のたびに強くなります。
4
志望校を自分の理由で選んでいる
親や先生に勧められたから、偏差値がちょうどいいから。出発点がそこでも構いませんが、受かる人は途中で必ず、自分の理由に乗り換えています。自分の理由がある人は、なぜこの大学かという問いに、何度聞かれても同じ芯で答えられます。
5
事務が正確
地味ですが本当に大事です。募集要項を読み込む、締切から逆算する、必要書類を揃える。総合型選抜は手続きの多い入試で、ここでつまずくと中身以前の問題になります。丁寧さは、それ自体が合否に絡む能力です。
指導現場の視点
5つの中で、指導していて一番差を感じるのは3番です。初稿の出来と合否は、正直ほとんど相関しません。相関するのは、フィードバックを受けてからの2稿目の変化量です。指摘を受けて、言われた箇所だけ直してくる人と、指摘の意図を考えて関連箇所まで自分で直してくる人。後者の書類は、往復のたびに別物のように良くなっていきます。つまり受かる力とは、最初からうまく書ける力ではなく、直しから学ぶ力なのだと思います。

落ちる人が陥りがちな、4つのパターン

パターン何が起きているか
パターン1出願直前に着手する書類の往復ができず、初稿のまま提出することになる。内容以前に、練り込みの時間切れ
パターン2模範解答をなぞる型やAIで整えた書類は通っても、面接の深掘りで本人の言葉と書類の解像度のズレが露呈する
パターン3大学リサーチが浅い大学名を入れ替えても成立する志望理由になり、その大学でなければならない理由を示せない
パターン4一人で完結させようとする自分の文章の穴は自分には見えない。第三者のフィードバックなしで提出した書類は、独りよがりのまま評価の場に出る

見ての通り、どのパターンも能力の欠如ではありません。着手の時期、言葉の選び方、リサーチの深さ、人を頼るかどうか。すべて行動の選択の問題で、つまり今日から変えられるものです。

いま自分がどちら側か、確かめる3つの質問

志望校を選んだ理由を、誰の名前も出さずに(親が、先生が、と言わずに)1分話せるか?
志望理由書に書く予定のエピソードについて、なぜ?を3回続けて聞かれても答えられるか?
直近1か月で、自分の書いた文章に第三者のフィードバックをもらったか?

3つとも答えがイエスなら、あなたはすでに受かる人の行動をしています。ノーがあった場所が、今日から手をつける場所です。

指導現場の視点
最後に一つ、大事な注意を。ここに書いた特徴を全部備えていても、合格が保証されるわけではありません。入試には倍率があり、その年の出願者との相対評価という、コントロールできない要素が最後に残ります。だからこそ、コントロールできる側、つまり自分の行動の質を上げることに集中してほしいのです。結果は選べませんが、悔いの残らない準備は選べます。万一の場合の道筋まで用意した上で、全力で挑んでください。
代表講師 川崎
灯志舎 代表講師
川崎

総合型選抜の個別指導に携わりながら、将来のありたい姿から逆算する「ライフ・ナビゲーション」を軸に指導しています。

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