志望校の決め方|偏差値から選ぶと後悔する理由と、逆算の手順
志望校をどう決めればいいか分からない。この悩みの正体は、多くの場合、選ぶ基準を持っていないことです。基準がないから、とりあえず偏差値と知名度という誰かの物差しで選んでしまう。それで一般入試は乗り切れても、なぜこの大学かを問われ続ける総合型選抜では、借りた物差しは必ず行き詰まります。この記事では、自分の物差しで志望校を決めるための、逆算の手順を解説します。
- 偏差値は入りやすさの指標であって、自分に合うかの指標ではない
- 順番は、ありたい姿 → 学びたい分野 → 学部・学科 → 大学。大学名から入らない
- 最後の決め手は、資料の情報ではなく、自分の目で見たときの反応
偏差値で選ぶことの、本当のリスク
偏差値を基準にすること自体は、悪ではありません。合格可能性の目安として、出願戦略には必要な情報です。問題は、偏差値を選ぶ理由にしてしまうことです。
偏差値は、その大学に入る難しさを示す数字であって、その大学があなたに合うかどうかとは無関係です。偏差値で選んだ大学に入学して、学びの中身が想像と違い、通い続ける意味を見失う。このミスマッチは、実は珍しい話ではありません。そして総合型選抜においては、もっと手前で問題が起きます。なぜこの大学なのですかという問いに、偏差値がちょうどよかったから、とは書けない。志望理由が空洞のまま、書類と面接に挑むことになるのです。
逆算の5つの手順
では何から始めるか。大学名からではなく、自分から始めます。灯志舎が指導の最初に置いているライフ・ナビゲーションも、この逆算の考え方でできています。
やりがちな決め方と、その落とし穴
| 決め方 | 落とし穴 |
|---|---|
| NG偏差値の届く範囲で一番上 | 入ることが目的化し、入学後の目標を失いやすい。総合型選抜では志望理由が書けない |
| NG親・先生・友達が勧めるから | 他人の理由では、なぜこの大学かの深掘りに耐えられない。勧めは情報として聞き、決定は自分でする |
| NG知っている大学名から選ぶ | 高校生が知っている大学は全体のごく一部。知名度は教育の中身の指標ではない |
| NG就職に強いらしいから | 就職実績は学部・学科単位で大きく異なり、そもそも、どんな仕事に就きたいかが先に必要な情報 |
途中で変わっていい。むしろ変わるのが健全
逆算で決めた志望校も、調べたり見に行ったりする中で変わることがあります。それは失敗ではありません。情報が増えて判断が更新された、という健全なプロセスです。高1・高2の記事でも書いた通り、選び直せる時期に考え始めた人だけが、この更新の恩恵を受けられます。
一方、高3の夏以降に志望校を大きく変えるのは、書類の作り直しを考えると現実的に厳しくなります。志望校選びには、鮮度ではなく熟成が必要です。早めに仮決めして、情報で揉んで、固めていく。今日、手順1の問いをノートに書くところから始めてみてください。志望校が絞れてきたら、総合型選抜の全体像を押さえて出願条件の確認に進みましょう。