国際・外国語系の総合型選抜対策|英語力の先で差がつく
国際系・外国語系は、英語外部検定が出願条件になりやすい分野です。だからこそ勘違いが起きやすい。英語力さえあれば受かる、という誤解です。実際には、出願者の多くが一定の英語力を持って集まるため、英語はスタートラインであって武器ではありません。この記事では、資格の正しい位置づけ、留学経験のある人・ない人それぞれの戦い方、小論文の傾向を解説します。
- 英語資格は出願の入場券。差がつくのは、言語や文化を通して何を考えたいかの中身
- 留学経験は、行った事実ではなく、そこで生まれた問いを書けたときに強みになる
- 留学経験がなくても、国内での異文化との接点と語学の積み上げで十分に戦える
英語資格の位置づけ。入場券であって、武器ではない
国際・外国語系の学部では、英検やTEAPなどの外部検定が出願条件や評価材料になっているケースが多く、難関私大では準1級レベルを求める学部もあります(外部検定の記事参照)。要件の確認と早めの取得計画は、この分野では大前提です。
ただし、ここからが本題です。出願者の全員がその条件を満たして集まる以上、選考の中で英語力そのものが差になる余地は小さい。差がつくのは、その言語力を使って、何を考え、何をしたいのかです。英語が好き、海外に憧れがある、では、隣の出願者と区別がつきません。国際系の何(国際関係、開発、文化、言語学、地域研究)に関心があるのか。学部のカリキュラムを見て、自分の関心を領域レベルまで絞ってください。
留学・海外経験がある人の戦い方
留学や海外在住の経験は、この分野では珍しくありません。だからこそ、経験の提示だけでは差になりません。海外在住・帰国生の記事でも書いた通り、価値は場所ではなく問いにあります。
留学経験がない人の戦い方
先に結論を言うと、留学経験がないことは、この分野で致命傷ではありません。大学が見ているのは過去の渡航歴ではなく、国際的なテーマへの関心の本気度と、入学後に学び切る語学の基礎体力です。国内でできることは、思っているより多くあります。
- 語学の積み上げを見せる 検定のスコアの伸び、独学の記録、第二外国語への挑戦。海外に行かずとも、言語への本気度は行動で示せます
- 国内の異文化接点を使う 地域の国際交流イベント、留学生との交流、外国人観光客・住民の多い場所でのボランティアやアルバイト。異文化は海外にだけあるものではありません
- 探究テーマを国際に寄せる 地元の多文化共生、食や音楽を通じた文化比較、国際ニュースの深掘りなど(探究の記事参照)
- オンラインの接点を作る 言語交換アプリ、海外の同世代とのオンライン交流。自分から接点を作りに行った行動は、それ自体が主体性の証明です
小論文・面接の傾向
小論文は、グローバル化の光と影、多文化共生、移民・難民、国際協力、言語と文化などが頻出領域です。英語の課題文やデータを読ませる出題をする大学もあるので、過去問での形式確認は必須です(テーマの記事参照)。答案の分かれ目は、国際問題を遠い話としてではなく、日本や自分の足元との接続で論じられるか。移民の議論なら、自分の住む地域の外国人住民の話まで降りてこられる答案は強い。
面接では、英語での質疑を一部含む大学もあります。募集要項と過去の受験報告で形式を確認し、あるなら、志望理由の核だけは英語でも言える状態にしておいてください。完璧な英語である必要はなく、自分の言葉で伝え切る姿勢が見られています。
まとめ
国際・外国語系は、英語資格という入場券を早めに確保した上で、関心の領域を絞り、経験(の有無ではなく問い)で語る分野です。検定のスケジュールは外部検定の記事、書類の作り方は志望理由書の記事、全体像は基礎の記事で確認してください。