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学修計画書の書き方|4年間の学びを、実在のカリキュラムで設計する

学修計画書(学びの計画書・入学後の学修計画)は、大学によって総合型選抜で課される書類の中でも、対策情報が少ないものの一つです。多くの受験生が、頑張って学びたいという抱負の作文を提出します。しかしこの書類の本体は、意欲の表明ではなく計画です。志望大学の実在のカリキュラムを調べ、4年間の学びを設計できているか。この記事では、その作り方を解説します。

この記事の要点
  • 学修計画書は抱負ではなく計画。実在の科目・ゼミ・制度の名前が入っていて初めて計画になる
  • 材料はシラバスとカリキュラム表。ここを調べた形跡そのものが、志望度の証明になる
  • 1年次から4年次への積み上げの順序と、卒業後への接続で、一本の線を通す

この書類が課される理由

大学が学修計画書を求めるのは、意地悪ではありません。確かめたいのは2つです。第一に、うちのカリキュラムを本当に調べているか(=志望度)。第二に、入学後の学びを具体的に想像できているか(=入学後に迷子にならないか)。

この2つはどちらも、調べれば書けるものです。つまり学修計画書は、才能ではなく調査量で差がつく書類。文章力に自信がない人ほど、実は狙い目の書類だと言えます。

材料集め。シラバスとカリキュラム表を読む

書き始める前に、志望学部の公式サイトで次の3つを集めます。

1
カリキュラム表(履修モデル)
何年次にどんな科目が置かれているか。必修と選択、基礎から専門への積み上げの構造を掴みます。多くの大学が、学科ごとの4年間の履修モデルを公開しています。
2
シラバス(講義要項)
気になる科目の授業内容・扱うテーマを具体的に読みます。シラバスは多くの大学で公開されており、ここまで読んだ受験生と、学部案内のパンフレットだけの受験生では、書ける具体のレベルが変わります。
3
ゼミ・研究室と制度
教員の研究テーマ、ゼミの内容、留学制度、実習・インターン、資格課程など。自分の目標に関わる制度を洗い出します(オープンキャンパスで聞いた話もここで活きます)。

書き方の型。学年ごとに積み上げる

集めた材料を、時間軸に沿って組み立てます。基本の型はこうです。

段階書く内容
冒頭学びの目標を一文で。志望理由書の将来像と一致させる(ここがズレると書類間の矛盾になる)
1〜2年次基礎として何を固めるか。実在の基礎科目・語学・教養科目の名前を挙げ、なぜそれが自分の目標に必要かを添える
2〜3年次専門をどう深めるか。関心のある専門科目・ゼミの選択と、その理由。留学・実習など制度の活用計画もここに
3〜4年次卒業研究・卒業制作で何に取り組みたいか。現時点の仮のテーマで構わないので、問いの形で書く
結び4年間の学びが、卒業後の方向性(志望理由書の将来像)にどうつながるか
科目名・ゼミ名・制度名は、必ず最新の公式情報で確認してください。カリキュラムは改組・改編されることがあり、古い情報や他学科の科目名を書くと、リサーチの証明のつもりが逆効果になります。
指導現場の視点
学修計画書の添削でよく直すのが、科目名の羅列で終わっているパターンです。◯◎論、△△演習、□□実習を履修したい、と並べるだけでは、シラバスの目次の写しです。各科目に、自分の目標との接続を一言ずつ添えてください。◯◯論で△△の基礎を固め、それを□□の分析に使いたい、のように。科目と科目の間に、あなたの意図という接着剤が入って初めて、履修リストは計画に変わります。

よくある失敗

  • 意欲の形容詞で埋める 一生懸命、幅広く、積極的に。形容詞は計画ではありません。固有名詞と順序が計画です
  • 4年間が平坦 どの学年も同じ抽象度で書かれている。基礎→専門→研究という積み上げの物語が見えると、学びの設計力が伝わります
  • 計画が固すぎる 1ミリも揺るがない完璧な計画は、かえって不自然です。現時点では、と留保しつつ、学びの中で問いを深めたい、という開かれた姿勢を残す方が、学問への誠実さとして伝わります
  • 志望理由書との不整合 志望理由書ではA分野への関心を書き、学修計画書ではB分野の科目ばかり。全書類の通し読み(チェックリストの記事)で必ず確認を
指導現場の視点
学修計画書には、隠れた効用があります。書くために志望校のカリキュラムを読み込む過程で、思っていた学びと違うと気づくことがあるのです。学びたいことが実はその学部にない、と出願前に分かるのは、痛いようでいて最高の収穫です。逆に、調べるほど行きたくなったなら、その実感は面接での言葉の温度になります。学修計画書は、大学への提出物である前に、自分の志望を検証する装置。課されていない大学を受ける場合でも、簡易版を自分用に作る価値があります。

まとめ

学修計画書は、調査量で差がつく書類です。カリキュラム表とシラバスを読み、実在の科目名に自分の意図を添えて、学年順に積み上げる。志望理由書との一貫性を確認して仕上げてください。出願書類全体の段取りは書類まとめの記事、選抜の全体像は基礎の記事で確認できます。

代表講師 川崎
灯志舎 代表講師
川崎

総合型選抜の個別指導に携わりながら、将来のありたい姿から逆算する「ライフ・ナビゲーション」を軸に指導しています。

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