社会学・メディア系の総合型選抜対策|当たり前を疑う目を、証明する
社会学部・メディア系学部は、扱う対象が広い。家族、若者、ジェンダー、地域、流行、SNS、広告、ジャーナリズム。何でも学べそうに見えるこの広さが、実は志望理由の落とし穴です。社会に興味があります、では、何も言っていないのと同じになる。この記事では、社会学・メディア系らしい問いの立て方と、日常の関心を選考で通用する形に深める方法を解説します。
- 社会学の核は、当たり前を疑うこと。皆が普通だと思っている現象に、なぜ?を立てる
- メディア志望は、発信が好き、の先へ。情報が人と社会をどう動かすかへの問いに進める
- 間口の広い学部ほど、自分の問いの具体性が武器になる。テーマは絞るほど強い
社会学の入口は、当たり前への違和感
社会学とは何かを一言で言うのは難しいのですが、選考対策の観点では、こう捉えると使えます。みんなが当たり前だと思っていることを、本当にそうか?と疑う学問。
なぜ制服はあるのか。なぜ女子力という言葉は女性にばかり使われるのか。なぜ地元を出る若者と残る若者がいるのか。なぜ炎上は起きるのか。答えが自明に見える問いを立て直し、データと調査で確かめる。これが社会学の基本動作です。つまりこの分野の志望理由に必要なのは、社会問題への正義感(それは法・政治系の入口に近い)よりも、日常への違和感と、それを面白がる感性です。
広い学部ほど、問いは絞る
社会学部の志望理由書で最も多い失敗は、間口の広さに合わせて、志望理由まで広くしてしまうことです。現代社会の様々な問題に興味があり、幅広く学びたい。この書き方は、何にも興味がない、とほぼ同じに読まれます。
メディア系志望。発信が好き、の先へ
メディア・情報系学部の志望動機で多いのが、動画制作やSNS発信が好き、将来はメディアで働きたい、というものです。制作の経験は立派な素材ですが、学問への接続には、もう一歩が要ります。作る側の楽しさから、情報が人と社会をどう動かすかへの問いへ。
- なぜ同じ出来事でも、媒体によって伝わり方が変わるのか
- なぜ誤情報は、訂正より速く広がるのか
- アルゴリズムは、私たちが見る世界をどう変えているのか
- 発信した経験の中で、予想と違う反応が起きたのはなぜか
自分の発信・制作経験を、こうした問いの実体験サンプルとして語り直せると、好きが学問への関心に変わります。情報系の記事で書いた、消費する側から仕組みの側へ、のメディア版だと考えてください。
小論文・面接の傾向
この系統の小論文は、SNSと社会(誹謗中傷、誤情報、つながりの変化)、若者論、家族の変化、ジェンダー、地方と都市、メディアの役割とジャーナリズムなどが頻出。テーマの記事の4つの根すべてから出る、出題範囲の広い分野です。データやグラフの読み取り型も多いので、統計を読む練習をしておくと有利です。
答案・面接で共通する分かれ目は、若者代表の実感だけで語らないこと。SNS世代としての実感は貴重な一次情報ですが、実感を根拠に断定する答案は、社会学的には最も脇の甘い型です。実感を出発点に、それを相対化するデータや他の立場を添える。当たり前を疑う学問への適性は、自分の実感すら疑えるか、で示されます。
まとめ
社会学・メディア系の総合型選抜は、日常の違和感を社会の問いに持ち上げ、小さく調べ、自分の実感すら相対化してみせる分野です。書類の設計は志望理由書の記事、選抜の全体像は基礎の記事で確認してください。