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書類の書き方

読書を総合型選抜に活かす方法|冊数を誇らず、一冊を武器にする

面接で、最近読んだ本は?と聞かれる。志望理由書に、◯◯という本に影響を受けた、と書く。読書は総合型選抜の随所に顔を出しますが、読んでいる事実だけでは武器になりません。この記事では、読書を書類と面接で機能させる使い方、志望分野の本の選び方、そして読みっぱなしを防ぐ小さな技術を解説します。

この記事の要点
  • 評価されるのは読んだ冊数ではなく、一冊から問いを立て、自分の考えを動かした形跡
  • 志望分野の入門書・新書2〜3冊は、書類・小論文・面接のすべてに効く最小の教養投資
  • 読んだら3行メモ(要点・引っかかり・自分への接続)。これだけで読書が素材に変わる

読書が評価される場面と、されない場面

まず構造の確認から。読書は月10冊読みます、という量の申告は、ほぼ評価されません。文学・人文系の記事で書いた通り、100冊の読了リストより、1冊についての1つの問いの方が強い。これは文学部に限らない原則です。

読書が効くのは、次の3つの場面です。第一に、志望理由の裏付け。◯◯という本で△△という問題を知り、調べ始めた、という形で、関心の起点や深まりの証拠になる。第二に、小論文の材料庫。志望分野の本で仕入れた概念や事例は、答案の具体例になります(テーマの記事)。第三に、面接の定番質問への備え。最近読んだ本、影響を受けた本は、多くの面接で聞かれる質問です。

何を読むか。優先順位のある選び方

1
最優先:志望分野の入門書・新書を2〜3冊
学部の学問の入口になる新書レベルの本。学部系統別の各記事で触れてきた通り、心理学・社会学・経済学など、どの分野にも定番の入門書があります。選び方に迷ったら、志望大学の教員が書いた一般向けの本や、大学が公表している推薦図書リストが確実です。教員の著書は、リサーチ(調べ方の記事)と読書を兼ねる一石二鳥の投資になります。
2
次点:自分の原体験と響き合う本
自分の経験(部活、家族、地域)と重なるテーマの本は、読書と自己分析を同時に進めてくれます。本の言葉が、自分の経験に名前を付けてくれる瞬間があり、それがそのまま書類の言葉になります。
3
無理をしない:背伸びの専門書は不要
難解な専門書を読んだと書いて、面接で内容を問われて崩れるのが最悪のパターンです。正直に読み切れるレベルの本を、確実に自分のものにする方が強い。読書は見栄の道具ではありません。
指導現場の視点
面接での本の質問には、隠れた採点基準があります。あらすじを話す受験生と、自分の変化を話す受験生の差です。この本はこういう内容で、と要約が続く回答は、読書感想文と同じ構造(課題図書の記事)で、印象に残りません。強いのは、この本を読んで、◯◯という自分の考えが△△に変わった、という、本を挟んだ自分の変化の報告です。聞かれているのは本の紹介ではなく、あなたが本とどう付き合う人間か。この違いを知っているだけで、同じ読書量でも答えの質が変わります。

読みっぱなしを防ぐ、3行メモ

読んだ内容は、驚くほど揮発します。書類を書く段階で、あの本、何が書いてあったっけ、となるのを防ぐのが、読了直後の3行メモです。①要点(この本の主張を一文で)、②引っかかり(なるほど/本当か?と思った箇所を一つ)、③接続(自分の経験・志望とつながる点を一つ)。スマホのメモで、5分で終わります。

この3行が溜まっていくと、志望理由書の素材帳、小論文の具体例リスト、面接の想定回答が、同時にできあがっていきます。高1高2の記事で書いた月1メモの読書版として、習慣にしてください。

指導現場の視点
本を読む習慣がない、という生徒には、ハードルを2段下げる提案をしています。第一に、新書1冊が重いなら、志望分野の新聞連載や特集記事、信頼できるWebの長文記事から始めていい。第二に、全部読まなくていい。目次を見て、一番気になる章だけ読み、3行メモを書く。読書の効能は通読の達成感ではなく、自分の外の視点を取り込むことにあります。完読主義を捨てた瞬間、読書は受験生の生活に収まるサイズになります。

まとめ

読書は、冊数ではなく、一冊からの問いと変化で評価されます。志望分野の入門書2〜3冊を、3行メモとともに。書類への落とし込みは志望理由書の記事、課題図書型の選考はレポートの記事、総合型選抜の全体像は基礎の記事で確認してください。

代表講師 川崎
灯志舎 代表講師
川崎

将来のありたい姿から逆算する独自メソッド「ライフ・ナビゲーション」を軸に、志望理由書から面接まで一貫して伴走しています。

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